EXHIBITION 2021

できない『まなざし』:遊・桜ヶ丘 現在進行形 野外展 2021
“REGARDS” that can not be done: Yu Sakuragaoka “Present Progressive” Open-Air Exhibition

原峰公園 里山森の中(東京都/多摩市)
Haramine Park (Tama/Tokyo)

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ザ・イントルーダー(侵入者):森の美術展
The Intruder: Laboratory of Forest Art 2021

私たちは森から出たら、人になった。(私たちは森から出たら、人になっちゃった?)
横浜動物の森公園里山ガーデン内森ラボ会場(神奈川県/横浜市)

When we got out of the forest, we became humans. (Did we become humans when we got out of the forest?)
Forest Art Exhibition (Yokohama, Kanagawa)

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はじめに
The Intruder: Laboratory of Forest Art 2021 私は、いくつかの野外空間で展示をしてきた。盛岡(小岩井牧場の近く間の沢)・伊豆大島・新島・小笠原父島・埼玉県比企丘陵・香川県の「たんぼ」や「旧街道沿いの山道」・我孫子市の里山etc.
樹林帯というテーマで日本橋のギャラリーで発表したのはつい最近で、昨今のアウトドアブームではないが、森について考えることは多くなった。
 この森は初参加:初めて足を踏み入れたとき『荒れた森』という印象。 ナラ枯れの被害が森全体に広がっている。木々の隙間から差し込む光は、森の中でほっとする場所でもあるのだが、この森では林冠が長く続くところは少ない。むしろ光のさす場所には枯れ木があり、そのほとんどがナラ枯れの被害である。昆虫は多くいるように思えない。蚊に刺されることも思うほど多くない。誰か知っていたら教えてほしい。
 森の中で、倒木や登山道などで光さす場所をギャップというらしい。『この森はどうあればいいのだろうか?』横浜市民でもない私も、気候変動も気になる。数十年先には森に飲み込まれそうな田舎の家も気になる。
 いろいろ気になるが、それでも森の中は心地よい。そして、その気になることの一部を、この五角形に置いてみる。

②樹林帯(Forest Belt)
 人類が森から草原に歩み出てから、つい最近まで森との関係はうまくバランスが取れていたように思えるが、今や森の妖精たちの存在は曖昧となり、森の尊厳は失われつつあるようにすら感じる。「樹林帯」を考えるには、それ以外を考えることから見えてくることもある。 『森』や『ジャングル』という言葉は都会の比喩として使われる。樹林帯は都会に住む人々だけではなく、世界の環境に影響を及ぼすファクターなのは言うまでもない。 日本の森は亜熱帯の樹木からから針葉樹まで多様な樹林帯がある。照葉樹林帯の里山は日々の生活と密接に結びついていた。
The Intruder: Laboratory of Forest Art 2021 今、里山の荒廃や消滅は加速度的に進んでいる。グローバル化、人の営みの様式の変化などいくらでも要因は挙げられる。
更に1950年代、木材輸入自由化が始まり一時国内自給率は20%を割り込むことになる。合板需要や国策の変化もあり自給率は上がるが、そのことは里山が復活するということではない。
 世界に目を転じればジャングルというと南米を思い起こす人も多いのだろうが、アフリカのジャングルも私たちと深く結びついている。私たち人類が生まれた地であるのだから。 森は、都会に生活する人間と深く結びついている。人の営み全て関係しているとも言える。今回の感染症の起源も、それらの特効薬すら森から得ることになる可能性もある。
 人間はもう暫くは地球の表層に生きることになるだろう。その環境で生きるように身体も思考も変化し続けて来たのだから。
 自然界の樹林帯は、妖精や魔物が住みにくくなっているが、それに代る人工の樹林帯にユートピア幻想を描くのはどんな人なのだろう。
 2021年4月12日初稿 9月27日加筆

③Lucy(ルーシーのこと)、(Lucy in the Sky with Diamonds が聞こえる)
 320万年前に存在したホモ属以前の猿人Lucyは1974年アフリカのエチオピアで発見された。2本足歩行をしていたアウストラロピテクスLucyは化石化という地表上で行われるコピー機のように石に置き換えられ今に届いた。彼女は私たちの存在の意味を問う使者でもある。痕跡は、何かに置き換えられ伝達される。
The Intruder: Laboratory of Forest Art 2021 身近過ぎてその価値に気づかないほど、森・樹林は私たちの社会に恩恵をもたらしている。今に繋がるホモ属の初めの一歩も今の変化も、森は知っているのだから。
猿人Lucyの発見以降も次々と、生息時期がルーシより遡ることのできるルーシーとは異なった種の猿人たちが発見されている。
サヘラントロプス・チャデンシス:ルーシより400万年前(今から700万年前)の人類。意味は、『チャドで見つかったサハラ砂漠の人』。
 ルーシーの名前の由来:1974年11月24日午後エチオピア北東部ハダール村に於いてフランス・アメリカの調査隊が発掘する現場には、ビートルズの楽曲「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウェズ・ダイヤモンド」が流されていた。
 私もチャドではないが、西サハラの砂漠に立ったことある。人はかろうじて水を得られる場所に肩を寄せ合って生活をし、砂漠は周囲に広がっている。 そこに草原や森が広がっていたことをルーシーも砂漠の人も語っている。
 ルーシーは14mの高さの樹木から下に流れる川に落下し、全身を強打し亡くなったという。野獣に追われたか、木の実を採りに登ったのか、この森の谷津から空を見上げるとあの音楽が聞こえてくる。
 2021年4月14日初稿 9月27日加筆

④グリーンアノール(Green Anole)
 数年前、小笠原父島の森の作品展に参加した。
小笠原の父島にはところどころに、紙製の箱やプラスチック製の筒など木に下がっている。昆虫や爬虫類などの生態系や個体数の調査のためである。中に、グリーンアノールというトカゲを対象とした捕獲器も設置してある。もともと小笠原には存在しなかった種だが、アメリカ統治時代にグアム島から持ち込まれたものだという。DNAの変異から,ルイジアナ~フロリダ北部由来と考えられる。沖縄にも多い。父島の固有の昆虫類の多くは壊滅状態になった。グリーンアノールは以前捕食しなかった昆虫なども狙うほど数を増やしてしまった。
The Intruder: Laboratory of Forest Art 2021 ある地域ではバランスを保って、静かに生きていた動植物が、人為的にせよ偶然にせよ、違う地域に移ると爆発的に増える例は多い。
 欧州人と南米、オーストラリア、オセアニア原住民との出会いの中で、人の移動と共に、さまざまな環境の変化が起こったことはたかが500年ほど前のできごとである。それ以降に人々の移動とともに動植物の移動も加速度的に進んできた。
開拓者・植民者(他者から見れば侵略者?)の持ち込んだペットや家畜、もっと小さな細菌やウイルス、家畜を守るために人が違う地域の動物を駆逐する、食料・生活物資の調達のため過剰に捕獲するなどである。
 日本国内でも多くの外来生物が日本固有種?の存続を危うくしている。
 一方で、日本原産、あるいは日本由来の生物が海外に行きその地域の環境を変えてしまうこともある。
 私の出身地の大島(東京都大島町)では、キョン(シカ科ホエジカ属に分類されるシカの一種。環境省指定特定外来生物、)が、侵入生物として駆逐の対象となっている。
 父島のグリーンアノールさんは個体増加で食糧難。アノールさんを人類に置き換えれば、父島は地球かな。

⑤トラップ(調査中という捕獲器)人間ホイホイ
 今、この文を読んでいる場所は、『侵入者』という作品内である。この五角形の形は、トラップを模したもので、名付けて人間ホイホイ。
 ④グリーンアノールの捕獲器は、一般家庭で使われる「ごきぶりホイホイ」を二つ縦長に繋いだような形をしている。トカゲの体型に合わせた形である。内壁の粘着物質で捕獲する。トラップには毒性のある殺虫剤を使うことなく、香料や食物で対象物を呼び寄せる。
The Intruder: Laboratory of Forest Art 2021 この「人間ホイホイ」は、トカゲ用とは違って縦長に伸ばしたものである。人間が縦長で動いているので、必然的に縦長の形になる。
 人間ホイホイでは、お茶の接待や心地よい音楽でも流せば良いのだろうが、予算の関係もあり、人の「善意」「好奇心」「知識」に頼ることにした。
なんか書いてあるから、読んであげようか?
読んだら、中身うすーい。私が話してあげよう、実はね。

対象年齢:成人向け。
•もしも子どもが一緒ならば、ルーシーの物語や「森」の物語を伝えてほしい。ナラ枯れの原因や駆除の方法。安全なトラップ。
•侵入生物というとき、境界線が現れる。
人間ホイホイは調査用捕獲器だ。
この捕獲器の目指す、侵入人間に対する境界線は何?

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「樹林帯(不来方)」:アートフィールドいわて
“Forest Belt: Kozukata” Art Field IWATE

Art Field IWATE昔 人間の生活範囲から離れていたこの地は「不来方(こずかた)」と呼ばれていた。二本の渓流(北上川・中津川)が合流する原始の森だったのだろう。

2021年4月東京SPC画廊でChiawen Rin(林佳文)と二人展を行った。精神産物構想が画廊の企画名で、私たちのテーマは「樹林帯」とした。深く考えたテーマではなかったが、数か月たった今でも、私の意識は樹林帯をさまよっている。

そして今、不来方以前のこの地の姿を思い、その時の「磁気状況」を想像する。
ギャラリー彩園子 I(岩手県/盛岡市)

In the olden days, this place, which was far from the range of human life, was called “Kozukata.” It must have been a primitive forest where two mountain streams (Kitakami River and Nakatsu River) meet. A two-person exhibition with Chiawen Rin was held at the SPC Gallery, Tokyo in April, 2021. The spirit products conception was the project name of the gallery, and our theme was “forest belt.” It wasn’t a pondering theme, but even after a few months, my consciousness is still wandering through the forest belt. And now, I think about the appearance of this place before Kozukata, and imagine the “magnetic situation” at that time.
Gallery Saiensu I (Morioka, Iwate)

“Forest Belt: Kozukata” Art Field IWATE “Forest Belt: Kozukata” Art Field IWATE “Forest Belt: Kozukata” Art Field IWATE “Forest Belt: Kozukata” Art Field IWATE “Forest Belt: Kozukata” Art Field IWATE “Forest Belt: Kozukata” Art Field IWATE

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「樹林帯」:アート in はむら展
“Forest Belt” The 20th Art in Hamura Exhibition

羽村市生涯学習センター ゆとろぎ(東京都/羽村市)

Yutorogi Public Hall (Hamura, Tokyo)

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アートは壁を越えて:パレスチナ ガザの画家と上条陽子 + 支援する アーチスト展
Art Across the Wall: Palestinian Gaza Painters and Yoko Kamijo + Supporting Artists’ Exhibition

アートホール東洲館(北海道/深川市)

Art Hall Toushuu (Fukagawa, Hokkaido)

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精神物産構想 2021–樹林帯:髙田芳樹 展 x 林佳文 展
Spirit Products Conception 2021–Forest Belt: Yoshiki Takata and Chiawen Lin Vranovska Exhibition

SPCギャラリー(東京都/中央区日本橋)

SPC Gallery (Nihonbashi, Tokyo)

Forest Belt Forest Belt Forest Belt Forest Belt Forest Belt Forest Belt Forest Belt Forest Belt
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樹林帯(Forest Belt)
 2人展のきっかけは、コロナ禍の生活から生まれた。
テレワークなど縁遠く、複数での調整は最後的には顔突き合わせて決定することが常だった。だが、このご時世である、会うこともままならぬ中でその時必要な別プロジェクトのために英語訳を新潟に住む岡部安曇さんに頼んだことが、しばらく動かなかった時計の針を進めることとなった。
 新潟と東京の間の打ち合わせは、チャットや電話、そしてZoomなども使う中から、林佳文(Chiawen Lin)さんと数年ぶりに連絡を取ることとなった。 Chiawenさんの私のイメージは「物書き」の印象であったが、写真の活動が多いことを知ったのはつい数ヶ月前で、実際の展覧会の打ち合わせはフライヤーを作ることになってからであった。もちろん、テレワークであった。
Spirit Products Conception 2021–Forest Belt テーマは、互いの「社会や時代や生活に対する考え方や作品」の中から探していたが、結局は語呂合わせから生まれた「樹林帯」に落ち着いた。
 人類が森から草原に歩み出てから、つい最近まで森との関係はうまくバランスが取れていたように思えるが、今や森の妖精たちの存在は曖昧となり、森の尊厳は失われつつあるようにすら感じる。「樹林帯」を考えることは、それ以外を考えることからその姿が見えてくる。
 2人展では、FAX電話を会場と外部と接続手段の一つとして置いた。このFAXは「インクリボン」を使うものである。タイプライターや、ワープロ専用機に使われたカーボンリボンは、機械そのものが少なくなる中にあって、インクリボンのFAX電話はいまだ現行機種でもある。インクリボンをフィルムに蒸着させたカーボンを紙面に定着させる過程は分かりやすい。印字するときの機械音も過渡期末期ならでは懐かしき響きを奏でる。
 今を考えるために、遠隔(オンライン)の初期的形態のFAX電話機を会場に設置し使っていきたい。置かれているモニター(Zoom)は、FAX電話のサポート役として設置した。
 自然界の樹林帯は、妖精や魔物が住みにくくなっているが、それに変わる人工の樹林帯にユートピア幻想を描くのはどんな人なのだろう。
                                            2021年4月12日 朝 東京都練馬区設置のFAXより送付 高田 芳樹

樹林帯(Forest belt)その2:(Lucy in the Sky with Diamonds が聞こえる)
 『森』や『ジャングル』という言葉は都会の比喩として使われる。熱帯多雨林は世界の環境に影響を及ぼすファクターなのは言うまでもない。
人間はもう暫くは地球の表層に生きることになるだろう。その環境で生きるように身体も思考も変化し続けて来たのだから。
ジャングルというと南米を思い起こす人も多いのだろうが、アフリカのジャングルも私たちと深く結びついている。
 320万年前にこの地にいたホモ属以前の猿人Lucyも1974年にエチオピアで発見された。2本足歩行をしていたアウストラロピテクスLucyは化石化という地表上で行われるコピー機のように石に置き換えられ今に届いた。彼女は私たちの存在の意味を問う使者でもある。痕跡は、何かに置き換えられ伝達される。
身近過ぎてその価値に気づかないほど、森・樹林は私たちの社会に恩恵をもたらしている。今に繋がるホモ属の初めの一歩も今の変化も、森は知っているのだから。
 2人展のテーマとなった「樹林帯」& ツールとなった「電話FAX」は、展覧会の期間中、少なくとも発表者の中では動き続ける。
 猿人Lucyが歩き続けるように、外部と繋がり、展示の一部でも変化が生じるのならば、行為と経過そのものを発信する試みとなるのかもしれない。
                                            2021年4月14日 10:20 東京都練馬区設置のFAXより送付 高田 芳樹

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新春小品展
New Year’s Small Artworks Exhibition

ぎゃらりー由芽(東京都/三鷹市)

Gallery Yume (Mitaka, Tokyo)

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